DANDELION*タネのつぶやき小屋

海外生活を終え日本に帰国子育て真っ最中。感じたことをボソボソと…

【カナダ】【出産】産前〜産後 Doulaは神のような存在

こんにちは。

たねです。

前回の記事では“カナダ(海外)での出産”について書かせていただきました。
前回は私自身の気持ちを主に書いたので少しずつ妊娠〜出産につてのカナダの流れ、システム、日本と違ったところを書いていきたいと思っています。


そこで今回は“Doula”についてです。
ご存知ですか?ドューラという職業。


■ドューラとは
妊婦〜出産、産後の子育て期間にある女性の精神的、身体的サポート·援助をしてくれる方のことを言います。出産時には分娩室まで付き添い分娩中の女性はもちろん、その家族も含めて色々なサポートをしてくれます。医療的行為(赤ちゃんを取り上げることはもちろん、血圧測定や胎児心音確認など)はできませんが楽な体位への工夫やアドバイス、マッサージなどで痛みを緩和させてくれたりリラックスした状態で安心して出産できるようにサポートしてくれる方です。


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私はカナダでの出産を経験してみてドューラがいなければ、きっとここまでスムーズに終えることができなかったと思っています。
いぇ、もしかしたらやっぱり無理!と判断して結局日本に帰って産んでいたかもしれません。
でも今の私はもしこの先、2人目を授かることができるのなら是非その時もカナダで、そしてドューラに付き添っていただきながら産みたい!と思っているほどです。
それくらいドューラには助けられました。

私の住んでいる州にはなんと日本人のドューラがいるんです!
妊娠してからというもの、カナダで出産するためには何をしたら良いのか毎日毎日ネット検索しまくっていたら見つけたんです。日本人ドューラを。
私のように英語が話せない人が英語圏で出産するのは、もちろん容易なことではありません。
(というか英語が話せないくせに海外で産むなと言われればそれまでですが…)
普段の英語もできないのに、これからは“妊娠、出産”に関する言葉がたくさん入った英語に接していかなければならない。
ひとつの大切な命の誕生に向けて聞きたいことも聞けず伝えたいことも伝えられないまま進めていく訳にはいきませんもんね。
そんな私を救ってくれたのが日本人デューラでした。
もう泣きそうでした。「日本語が通じる!!!」という安心感で張り詰めていた糸がプツンと切れたような、不安でいっぱいだったカラカラの私の枯れた心に安心という水が流れ入ってきたような…
とにかく「神様、ありがとう!!!」でした。


出産という未経験の大仕事がこれからやってくるという不安ももちろんありましたが、それと同じくらい英語環境での出産も不安でどうしようもありませんでした。カナダで産むと覚悟は決めたものの、英語を流暢に話せる訳でもなくこれはやっぱり無謀だったのかなって感じることも多々ありました。
でも日本人ドューラの存在によってその不安はかなり減少され気持ちが楽になりました。



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それではここからは、実際に私がドューラに感動した実体験をお話させて下さい。


まず私がお世話になったドューラは自宅の一室をスタジオとして開放しそこでヨガや出産•育児に関する教室を行っています。

私は産前に主人と2人で出産に向けて教室に参加しましたが息子が産まれた初日から「教室に参加しておいて良かった〜」と思うことが多々ありました。
またその教室の内容にはこれから赤ちゃんを迎えるためにそろえていかなければならない物品はたくさんあるため、どうしても出費が多くなってしまいますが、その中でもどうやったら安く抑えられるかなど、主婦的な目線でもアドバイスを下さりとても助かるお話ばかりでした。

妊娠中は小さなことでも赤ちゃんのことが心配になったり不安になったりするものですが、そんな時も気軽に相談でき的確なアドバイスをもらえたのでホッとできたこともたくさんありました。


そんな感じで、あっという間に妊娠生活も終わりに近づき、いよいよ陣痛〜出産!という時もずっと付き添ってくださり、その時々に合った呼吸の仕方、楽な体位、落ち着かせてくれる声掛け等々…
本当に安心して出産までの時間を過ごせたなと思います。

また陣痛の痛みをどの辺(腰か下腹部か等)で感じるかというように痛みを感じる位置だけでお腹の中の赤ちゃんのポジションが分かるようで、私の場合は腰〜お尻の辺りに陣痛の痛みを感じていたのですが、なんと赤ちゃんは出てきにくい方向に向いていたようで(その後、実際に助産師に触診してもらったらその通りでした)赤ちゃんを正常な位置、向きに戻すために「この格好でしばらく過ごしていて」とアドバイスもらいました。
しばらく指示通りの格好で陣痛に耐えながら過ごしていたら…なんと!正常な位置に戻ってくれていたんです!驚きました。
モニターで見た訳でも触診した訳でもなく、痛む箇所を聞いただけで。。。しかもそれだけではなく、しっかり適切な向きに治してくれるなんて。。。凄い!としか言いようがありません。


あと、最後の最後に何度力んでも赤ちゃんの頭がなかなか出てこないという事態に陥り陣痛の痛みがきては力む→でも出てこないということを数回繰り返した後、私の足元で助産師たちが何やら話し始めました。
その内容を聞いていたドューラが私に「あと一回力んでも出なかったら赤ちゃんの心拍が下がってきてるからお股を切られるわよ。頑張って力んでみましょ!」って。
会陰切開されると自然に避けるよりも痛いと聞いていたので絶対に次で出す!!!と思いながら力んだら、危機一髪!赤ちゃんは頭を出してくれました!はい、無事に切られずに済みました。

私だけではありません。立ち会ってくれた主人にも都度こうしたら妊婦さんは楽なのよーとアドバイスをくださったので主人も困ることなく付き添っていることができたと思います。


ドューラが居なかったら私達はどうなっていたんだろうと思わされまくりました。



といったように、まだまだ話し出せばキリがないくらいお話はあるのですが、とにかくとっても助けられました。
そして、私は今回の妊娠、出産で初めてドューラという職業を知ったのですが、とてもとても素晴らしい職業だと思いました。

この経験ができてドューラという職業があるということを知れて本当に良かったと思います。

息子が大きくなったら私はきっとこのドューラのことを話すでしょう。私達はアナタと出逢うためにこの人の力をたくさん借りたんだよって*

それでは今日はこの辺で。